1年の内で最もエアコンを使用する季節がやって来ました。
エアコンは新品で取り付けしても長年そのままの状態が保てる訳ではありません。
年月とともに表面が汚れ、エアコン上部の空気取り入れ口、
内部のエアーフィルターなどにホコリが溜まったり、
風を送風する為のオウリュウファン、風向ルーバーなどにカビが発生したりし、
それが人間の体に有害となる場合があります。
近年エアコン内部を自動的に掃除するタイプのエアコンが登場し、
掃除の手間を省く機種が出て来ていますが、設置済みのエアコンの中には
そうでない機種が存在しており、そこでエアコンの掃除に関しお話ししてみたいと思います。
1、エアコン掃除が必要な理由
どうしてエアコンの掃除が必要となるのか、それは冒頭にも記載しましたが、
まずタバコの煙や室内の汚れた空気によってエアコンの表面が汚れます。
それからエアコンは空気を内部に取り入れ、オウリュウファンの回転で生じた風で
冷気を外に吹き出しますが、その為空気の取り入れ口や
内部のエアーフィルタ―などに空気中のホコリが溜まります。
もう一つエアコンを冷房や除湿での使用時は、空気中の水分が水滴となり
エアコン下部の水受け皿に溜まり、外に流れますが湿気の為にカビが発生します。
これらをそのままにしておけないので、定期的に掃除が必要になってきます。
1)ホコリが溜まると
エアコンは外の空気を内部に取り入れ、発生させた冷気を外に吹き出させることのよって室内を冷やします。
ところが空気取り入れ口やエアーフィルタ―などにホコリが溜まると、
取り入れる空気の量が少なくなり適度な風量を拭き出せなくなって思うように室内を冷やせなくなります。
しかしエアコンはそれでも設定温度に冷やそうと無理な運転をします。
それでまずいのは、第一は冷房効率が悪くなること、第二は電気使用量が増加すること、
第三はエアコンに無理な負荷がかかるので、エアコンの寿命を縮めてしまいます。
それとホコリが水受け皿の出口やドレンホースの途中に詰まって水はけが悪くなり、
水漏れを起こすことがあります。
この時エアコンの下に置いてある電化製品や敷物などを濡らし、
電化製品は故障の原因となる場合があります。
2)カビが発生すると
エアコンを使用でカビが発生する場所は、冷却フィン、風発生の為に回転させるオウリュウファン、
風の向きを調節する上下左右風向ルーバー、水滴を受ける水受け皿、
それに水を外に流すドレンホースということになります。
一番まずいのはオウリュウファンにこびり付いたカビと上下風向ルーバーに付くカビです。
オウリュウファンにカビが発生することは風量に影響があるのと、
冷気と一緒にカビの胞子を室内に吹き出しているということになります。
つまりエアコン作動時に室内にいるは人体に有害なカビの胞子を吸い込んでいるということになり、
特に呼吸器系に疾患のある方には好ましいことではありません。
それと冷却ファンのカビは、それが多くなると流れ落ちる水滴の落ち方が変わり、
水受け皿に落ちる手前でオウリュウファンに落ち風で吹き飛ばされて、
水漏れを起こす可能性があるのです。
3)表面が汚れると
タバコの煙や汚れた室内の空気によって表面に汚れが付着し、
場合により変色して見栄えが悪くなります。
2、エアコン掃除について
1ではエアコンの掃除が必要な理由を場所ごとに申しのべましたが、
ここでは掃除についてお話しします。
1)ホコリ掃除
ア、エアーフィルターの掃除
エアーフィルターは前面パネルを跳ね上げると簡単に取り外せます。
大体は2週間に1回程度取り外して掃除機でホコリを吸い取ります。
出来れば1、2ヶ月に1回とシーズン終わりにフィルターを出来れば
中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗って下さい。
この場合は洗剤を良く洗い流し、いずれの場合も日陰に干し
よく乾かしてからエアコンに装着して下さい。
イ、上下左右風向ルーバー
上下左右風向ルーバーにはホコリがこびり付くように付着します。
ここは薄い濡れタオルで軽く擦るようにして拭いて下さい。
左右ルーバーは数が多く、奥にあるのでちょっと手間かも知れません。
自動スイング用のルーバーはその仕組みが弱く出来ているので、
力を入れ過ぎ壊さないように気を付けて下さい。
ここの掃除は1、2ヶ月に1回はしたいものです。
ウ、冷却フィン掃除
冷却フィンは前面のパネルを跳ね上げて、エアーフィルターを取り外すと現れますが、
薄いフィンが数千枚並んでいて、フィンは触れると直ぐ変形してしまうので、
ここの掃除はプロに任せるべきです。
市販のエアコン掃除用のスプレーで掃除してもいいですが、
後で述べるカビ掃除と合わせてプロに任せる方がいいでしょう。
エ、エアコン上部の空気取り入れ口掃除
ここは見えない部分ですが、案外とホコリが付着しています。
1、2ヶ月に1回、脚立などの高所作業用の道具を使用し、
見ながら濡れタオルで枠組みに付着したホコリを、丁寧に拭き取って下さい。
数回に分けてタオルを洗いよく絞って拭いて下さい。
オ、水受け皿掃除
水受け皿は出口やドレンホースにホコリが溜まるのが怖いので、
時々外のドレンホースから水が流れているか確認して下さい。
全く流れていないか少ない場合はホコリが詰まっているか、
エアコンの故障が原因として考えられるので、専門業者に見てもらうことが必要です。
カ、表面の汚れ掃除
表面の汚れは年1回程度、中性洗剤を少し溶かしたぬるま湯で拭き取りすると
大体はきれいになります。
洗剤を良く拭き取らないと変色の原因となることもあります。
2)カビ取り
エアコンに発生するカビは吹き出される空気を吸う人体への影響が懸念されるので、
発生したカビを除去する方法を延べてみたいと思います。
ア、冷却フィン
冷却フィンは常時水滴が落ちる所で、カビが発生し難い場所ですが
発生したらプロに任せましょう。
イ、オウリュウファン
オウリュウファンにはホコリとカビがこびり付くように付着しています。
場所がエアコン内部の掃除し難い場所なので大変です。
最終的にはプロに任せることにしますが、自分では1ヶ月に1回程度
割りばしに水で濡らしたタオルの切れ端を挟んで、内側、外側を擦って拭いて下さい。
ファンが数十本に分かれていて面倒ですが、出来るだけしましょう。
ウ、上下左右風向ルーバー
上下左右風向ルーバーはホコリ掃除と同様の方法で掃除して下さい。
エ、水受け皿
水受け皿も常時水が流れている場所で、下手に触って水漏れを起こしたら行けないので
専門業者に依頼する方が賢明です。
3)室外機掃除
室外機を掃除する所としては外部カバーの拭き掃除です。
ほこりや粉塵が付着し汚れて見栄えが悪くなります。
年1回ぐらいは拭き掃除し、オフシーズンはカバーをかけておきましょう。
エアコンの後ろに室外機のフィンが露出していますが、
汚れがひどい場合は他の部分と一緒にプロにしてもらうと良いでしょう。
長々とエアコンの掃除の必要性、その仕方について述べましたが、
結論は自分で出来る部分は自分でし、プロに任す部分はプロに任せた方がいいです。
お願いする頻度は、通常は年1回シーズン前がいいでしょう。
現在室内機掃除のみでは9000円から15000円程度、
業者選びはHP,口コミなどを見て実績のある業者がいいと思います。